日ごとに夕刻の時間も延びています。
昨日・今日は、ぐっと冷え込みましたね。
でも確実に春はそこまで来ています。皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
今日は、中原淳一氏とシャンソンについて書きます。
今年生誕100年を迎える中原氏は、挿絵画家・ファッションデザイナー・人形作家として
様々な人に影響を与え、そして魅了した方です。
多彩な才能を持つ、マルチアーティストの先駆けでしょうか。
彼の描く女性は、今も昔も色あせることのない“美術品”と私は思っています。
そして、私が特に嬉しく感じている点は、中原氏の創刊雑誌の名が「それいゆ」なのです。
戦前の「少女の友」に始まり、その内容は、“乙女と花”がメインに構成されています。
挿絵の少女・花は、どれも、この世の美しいものすべての象徴といっても過言ではないほどの
世界です。単にロマンティックというのではなく、“美意識”の高さを感じ、自分を高めようという
気持ちにさせてくれます。
私は、中原氏に“花ある心で、皆さんをもてなしなさいね”と教えられた気がしているほどです。
そして、もう一つシャンソンとの繋がりです。
日本で初めてシャンソンを翻訳したのが、中原氏です。
上記のCD「それいゆ」は、主に中原氏訳のシャンソンが収録されています。
中原氏の生涯の友・高英男氏によって歌われています。(美輪さんの歌声もあります。)
CDでありながら、レコードで聞いているような、懐かしくゆったりした感じがします。
戦前戦後に流行した“シャンソン喫茶”や美輪さんが活躍したシャンソニエ“銀巴里”の
世界を体験しているようです。
私が好きなエディット・ピアフの印象は、“全身全霊”・“魂の歌声”・“折れそうな心”
です。
初めて聞く、高英男氏の印象は、“美しい日本語”・“美しい仏語”・“巴里への思い”
という感じでした。
日本人がシャンソンを歌う難しさを感じさせないのがスゴイ!と思います。
高氏は、ソルボンヌ大にも留学し、フランスにおいても評価を受け、受賞歴があります。
明治・大正時代にフランス文化を理解し、シャンソンの世界を感じ、皆に影響と感動を与え
実績を残しているなんて、スゴイ方々です。
自宅で中原氏のイラストを眺め、高氏の歌うシャンソンを流しています。、
いいですよ~。
20130217 はが ゆうこ